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社長の嫁も大変!経営者の妻が「経営者の孤独」を読んで考えた事

こんにちは、こだろぐ(@kodalog)です。

土門蘭さんの「経営者の孤独」という本を読みました。この本は10人の経営者に「経営者の孤独とはなにか」とインタビューした内容をまとめた本です。

畏れ多いのですが、私の夫は社員さんが数百人いる会社を経営している経営者で、私はその妻です。

夫の立場上、経営者と関わることが多い私は「経営者は孤独」だと耳にします。

ですが、そもそも人の上に立つ経験をしたことがない私は、「経営者は孤独」という意味をよく理解することができませんでした。だから「経営者の孤独」という本を見つけたとき

こだろぐ
こだろぐ
人の上に立ったことがない私でも、経営者の悩みが理解できるんじゃないかな?

と思って読んでみることにしました。

経営者の孤独

経営者と一緒に生活していると「経営者って辛く、苦しい立場だな」と感じることが多々あります。

さらに、夫に仕事の八つ当たりをされたり、接待に参加しないといけなかったり…。そんなときは「経営者となんか結婚しなきゃよかったな。一緒にいるの辛いな」と思うこともあります。

ですが、経営者が持つ悩みや不安をほんの少し知れるだけでも、妻として自分ができることや自分のやるべきことが見えてきて、夫に少し優しくできるのは?と思ったのです。

今回は経営者の妻である私が「経営者の孤独」を読んで感じたこと、経営者の妻が妻としてできることをお伝えしていきます。

「経営者の孤独」を読んで印象に残ったこと

経営者の孤独

まずここからは、経営者の孤独を読んで印象に残った言葉をまとめます。

解決しても解決しても新しい問題が出てくる。

不安を打ち消す処方箋なんてない。

「解決しても解決しても新しい問題が出てくる。

もしその問題を解決できなければ、事業に失敗して多額の借金を背負うかもしれない」

この言葉からわかるように、経営者は日々不安を感じているんですね。

凡人には理解できないくらい、多大なストレスがかかっているはずです。

夫はたまにすごく怖い顔をしていたり、イライラしていたりすることがあります。

そんな夫をみて私は

こだろぐ
こだろぐ
「なんでこの人はイライラしているんだろう。家にいるんだしもっと楽しそうにしてよ!」

と怒ってしまいそうになる時があります。

でもそれって、休んでいるときも湧き出る問題のことを考えていて、休みの時も全然休息できていないってことなんですね。

常に問題に直面していて、サバイバル社会を生き抜いている経営者。

その一番側にいてあげられる立場だからこそ、家の中では夫がゆっくり安らげる空間を作りたい。「女は家で夫を癒すべき」なんて昭和の時代みたいだけど、これってすごく大事なことなんだと思います。

信頼できる人はいるけど信用できる人はいない

社員とは本当の意味で友達にはなれない

行き詰まったときに一緒に土下座できるような人がいない

この言葉こそ「経営者の孤独」が詰まっています。

たくさんの人に囲まれて、たくさんの人と一緒に働き、たくさんの人を指導する経営者。

一見、たくさんの人と一緒に仕事をしていて華やかに見える。

でもたくさんの人に囲まれているだけで、本当に信用できる人は周りにいない。

会社を経営していると、何度も裏切られたり騙されたりして、人を信用できなくなるんでしょう。

自分自身は夫が行き詰まったときに一緒に土下座できるような人になりたい。

そして夫の周りから人が去って一人ぼっちになった時でも、「私は最後の最後まできっと大丈夫だよ!あなたならできるよ!」と笑いながら寄り添ってあげられる、心の強い人でありたいと思いました。

「考える」は共有できるけど「悩む」は共有できない

経営者の孤独の本質は「悩むを共有できない」ことにあるのではないでしょうか。

社員さんと一緒に戦略を考えて、一緒に悩んでいたとしても、結局決断を下すのは経営者である自分自身。

「もしこの選択が間違っていたとしたら、社員はもちろんその家族の人生も壊してしまうかもしれない」という不安の中でたった一人で決断する。

しかも社運を左右するかもしれない決断を毎日下さなければいけない。その決断が間違っていれば、社員が路頭に迷ってしまうかもしれない。

行き詰まった時に相談する人はいても、悩みを共有する人がいない。一人で決断しなければいけない、そしてその決断が正解かどうかを誰も教えてくれないって、すごく孤独で厳しいことだと思います。

経営者の夫を支える妻がやるべきこととは

「経営者の孤独」を読んで、印象的な言葉を抜粋しましたが、経営者の夫を持つ妻がやるべきことやできることを考えていきます。

この本の中では「経営者は信用できる人がいない」「常に不安と向き合っている」という言葉が印象的でした。

毎日笑顔で過ごす

経営者は人の上に立って、さまざまな決断を下さなければいけません。他人の人生を背負っているのだから、相当ストレスを感じているはずです。

「いつも笑顔で過ごしておく」

「夫の前でイライラしないように努力する」

「経営者は常にストレスと戦っていることを覚えておく」

これらを心に留めておくだけでも、いつも戦っている経営者は気持ちが楽になるのではないでしょうか。

簡単に書いたけれど、「毎日笑顔で過ごす」ってすごく難しいことです。

こだろぐ
こだろぐ
日々仕事で戦っているあなたも大変だろうけど、こっちだってあなたの八つ当たり受けて大変なんだよ!私だって苦労があるんだよ!ムカつく!わかってよ!

って、そう感じちゃうことってありますよね。イラッとすること、ムスっとしてること…私はあります(笑)

イラッとすることやムカつく感情があってもいいと思うんです。だって人間だから。

でも心に留めておきたいのは、「毎日笑顔で過ごすのが難しいのと同じように、経営者としての立場で仕事をすることも難しい」ということです。

イラっとすることは必ずあるし、夫への不満もたまるのが当然。

でもこれらの経営者が抱える不安をそっと心に留めておいて、「頑張ってるのは私だけじゃない。一緒に支え合って生活してるんだ。」と考えるだけでも、夫への感謝と尊敬の気持ちは伝わるのではないかと思うのです。

一緒に土下座するくらいの覚悟を持つ

夫婦だから「もう顔も見たくない!帰ってくるな〜」って思うこともあります。でも

こだろぐ
こだろぐ
最後の最後なにかあったときには夫と一緒に土下座できるような存在でいたい。

そう思います。

経営者の妻は「一歩下がって夫を立てることができる。そして最後の最後には腹を括って一緒に土下座できる強さを持っている」というのが理想なのではないでしょうか。

経営者の妻は、孤独な経営者を側で支えてあげられる、貴重な存在です。

会社の社員さんとは違って、「家族」という立場だからこそ、心を許せる関係になれるのではないかと思うのです。

経営者は会社の業績に左右されます。止まれないジェットコースターに振り回される人生です。そして経営者の妻は入籍したその時から、そのジェットコースターに搭乗しています。

だからこそ、「いつまでも信頼できて、ピンチの時にも側にいてあげられる唯一無二の存在でありたいな」と思いました。

止まれないジェットコースターに一緒に乗っている妻だからこそ、それなりに覚悟しなければいけません。覚悟した上で、そのジェットコースターのような人生を笑顔で楽しめる強さと明るさが必要だと思うのです。

ジェットコースターのような生き様に振り回されるのではなく、むしろ「楽しむ」そんな余裕がほしい。このイラスト、男性が怖がっているのに女性は楽しそうにしていますね。いざという時の女性の強さが表現されているようで、私は好きです。

ただこの思いを持っているだけでは、まだ足りない。

「私はいつでもあなたの味方だから安心してね」ということを言動で示すことが大切なのではないでしょうか。

精神的に自立する

経営者の妻だからこそ、精神的に自立して、何事にも動じない強さが必要です。

夫が経営者だと、夫がサラリーマンをしているお友達からは理解してもらえない、苦労や不安があります。

サラリーマンは会社に守られているけれど、会社の人間関係の悩みや会社に評価されないという悩みを抱えている。

経営者は頑張った分だけ業績とそのお給料に反映されやすいけれど、誰も守ってくれないし非常に孤独である。

経営者が偉いというわけではなく、サラリーマンと経営者では、悩みの種類が違うのです。

経営者とサラリーマンの悩みの種類が違うから、経営者の妻としての悩みは共感されにくいですよね。

周りに同じ立場の人がいないと「私の苦労、誰もわかってくれないな〜」「誰かに頼りたいな〜甘えたいな〜」と辛くなることがあります。

 

そのためには「自分自身が精神的に自立する。そして毎日笑顔で過ごす」ことが大切だと思います。

とはいえ、毎日笑顔で過ごすって本当に難しい事ですよね。しかも、毎日笑顔で過ごす努力をしたとしても、その行為に対してお給料をもらえるわけではありません。

仕事をしていればその努力に対するお給料がもらえるのに、主婦の努力にはお給料が払われません。

「毎日笑顔で過ごす」ってとても大変なのに、目に見えないし当たり前だと思われすぎて、評価される機会はないですよね。

頑張っても評価されている実感がないって主婦業の宿命な気がしますが「私がいないとあなたは仕事頑張れないでしょ?」くらい、上から目線でいる方が、経営者の妻ならちょうど良いと思います。

ちょっと脱線してしまいましたが「経営者の孤独」という本は「経営者がなにを考えているのかわからない」「経営者がなにを考えているのか知りたい」そんな方におすすめの本でした。

「周りに経営者がいる」という方や、「これから経営者になりたいけど、どんな苦労があるのだろう」と感じている方にもおすすめです。

あとがき:かっこいいこと言っておきながら理解できてなかった経営者の本音

この「経営者の孤独」という本に書かれていたことがまさにその通りだな、と感じたきっかけがありました。

それは、夫と二人で夫婦カウンセリングに行ったことです。

夫婦カウンセリングとは、二人では言えない本音をカウンセラーさんが引き出してくれるもの。

最近、私たち二人の仲が悪いと言うわけじゃないけれど、なんとなくギクシャクしていて。それを解決したくて、夫婦カウンセリングに行ってきたのです。

普段、家で夫から仕事の話を聞いたことがなかった私。その夫婦カウンセリングで、初めて経営者である夫の本音が聞けたのです。

夫の本音を聞けた事で、経営者の妻である私は、「私自身が精神的に強く、自立した女性でいなければならない」「経営者と人生を共にするには覚悟が必要」と改めて感じました。

私が夫に対して抱いていた不満を一言でいうと、「もっと私のこと大切にしてほしい」ということ。

「もっと一緒にいて欲しい」「私とコミュニケーションを取って欲しい」「飲みに行かずにもっと家にいて欲しい」と思っていたんですよね。

「私のこと嫌いだから、コミュニケーションを取ろうとしないのかなぁ」なんて思っていたほど。

しかしカウンセリングを通して知った夫の本音は、以下のこと。

「目の前の借り入れ、目の前の予定がパンパンすぎて、毎日翻弄されている」

「何百人といる社員の生活を守る事が優先。会社のことでいっぱいいっぱい。会社のことを考える事で精一杯なのに、嫁からもいろいろ文句言われたら行き場がない」

「考えるべきこと、一喜一憂せずに判断すべきことがたくさんある。自分の判断によって、社員を守れないかもしれない。そんな大きな決断に日々追い詰められている。」

「家族は家族だから守らないといけない存在だと思っている。それ以上でも以下でもない。」

初めて夫の本音を聞いて「経営者の大変さ」と「経営者の妻でいる大変さ」に気づいたんです。

夫の本音は、「経営者の孤独」という本に書かれていたことがそのままでした。家では寡黙で、仕事の愚痴や文句を言わない夫。

こだろぐ
こだろぐ
普段近くで見て、支えていたつもりだった。でもこんなにも大きなプレッシャーを抱えながら、仕事を頑張ってくれていたんだな。どうして私はそんなに頑張っている夫に文句を言っていたんだろう、ごめんね。

という気持ちになりました。いつも近くにいる存在だからこそ、気づけないこと、わかったつもりになってしまうことがある。それでも理解してあげようとする努力を怠って、自分の主張ばかりしていた自分は妻失格だと思いました。

「私のことわかってよ!」「私って一体どんな存在なの?」と訴えるのは、ただのかまってちゃん。

「悲しい、寂しい、甘えたい、誰かを頼りたい」という自分の感情を一旦受け入れて、その上で「じゃあ、どうしたらいいの?」を考えていくべきなんだろうな、って思いました。

やっぱり経営者の妻を選択した以上、自分自身が精神的に強くならなければいけないんでしょうね。

令和になり、昭和では考えられなかった多様な夫婦の形が認められるようになりました。

でもこの記事をここまで読んでくださったと言うことは、きっとパートナーの方が人の上に立つ仕事や立場にいるのではないでしょうか。

人の上に立てる人、ましては会社を経営する人、となると、会社員をされている方の「普通」「当たり前」の考え方が通じない事が多いでしょう。

でも、経営者を好きになって結婚して、生活していくと決めたのは自分自身であって、それができない、受け入れられないのであれば、経営者を支える度量がないということなのではないか、と思うようになりました。

「内助の功」、この言葉が今の時代にはそぐわないことはわかっています。でも、「経営者の妻になる」と自分で選択した以上、「普通の人の当たり前が当たり前じゃない」事を理解するべきなんだと思います。

喧嘩になった時に、夫を論破したくなる自分がいます。でも、論破することで、夫にストレスがかかるのは間違いないし、夫婦仲が悪くなるだけなのではないか、と思いました。

私はつい論破したくなります。でも、マザーテレサのような寛大さを持って、優しく接することが経営者の夫を支えるということ。

家を綺麗にして、居心地のいい空間を作る。

ニコニコして笑顔で「行ってらっしゃい!🙂」「おかえりなさい!😆今日もお疲れ様!🙂」と言う。

社員と違って、絶対に逃げない存在で、あなたのこと愛してるんだよ!ということを言動で伝える。

日々、人に裏切られ、社会で戦っている夫に無償の愛を注いであげることが、妻である私ができる最大の仕事なのかもしれない。と思いました。

まとめると、妻として経営者の夫にできる最大限の努力は、

・「絶対に裏切らないよ、あなたの味方だから」と毎日愛情を注いであげる

・安らげる空間作りを大切にする

この二つに限るのではないでしょうか。

でもでもでも…。

じゃあ妻である私は、「どうストレス発散したらいいの?どうやったら精神的に強くなれるの?」とふと考えて自分で怖くなりました。

解決方法1:自分と同じ立場の人と時間を共にする

経営者は経営者しかわからない苦労があるように、経営者の妻にしかわからない苦労が必ずあります。

サラリーマンが悪いとか、劣っていると言っているわけではありません。ただ、自分と同じ立場の人にしか理解できない悩みや苦労、反対に喜びがあるはずです。

私は自分の意見や思いに共感してもらいたいです。でも、経営者の妻が持つ悩みって、サラリーマンの奥さんが抱えている悩みとは種類が違うので、勘違いされやすいと思うんです。

「お金稼いでくれてるんだからいいじゃん」とか「自分でなんでも決められるんだからいいじゃん」とか「社長夫人なんだからいいじゃん」とか、なんだか勝手に勘違いされることもありますよね。

同じ立場の人であれば、悩みを共感してくれるので、自分自身のストレスが減るんじゃないかなって思います。

同じ立場の女性とお友達になるって、なかなか難しいことなんですけどね(笑)できれば見つけたいですね。

解決方法2:趣味や仕事に勤しむ

同じ立場の人を見つけるのはなかなか難しいかもしれません。趣味や仕事に没頭して、時間を忘れるくらい楽しんでしまうのも一つの方法かもしれません。

没頭できる趣味、なんでもいいですね。スポーツでもお料理でも、英会話でも…。なんでもいいので、自分が自分でいられる時間、ストレス発散ができる時間を持つといいでしょう。

専業主婦だからこそ、自分の居場所を持つことが大切だと思うこんにちは、こだろぐです! 「社長の嫁はそれなりの辛さがある」という記事を以前書きました。 https://kodalog-...

最後に…。経営者は孤独とよく言います。本当にそうだと思います。

大切にしていた社員が辞めて行ったり、取引先に手のひらを返されたり…。会社を経営していく上で、私には分からない苦労が本当にたくさんたくさんたくさんあるんでしょう。

その立場になって考えることはできないけれど、一番の理解者であり、支えていける存在になりたい。それにはまず経営者の立場を理解しようとする努力をすることが大切なのではないかな、と思います。

「経営者の孤独」ぜひ読んでみてくださいね!

最後まで読んでくださりありがとうございました。夫婦仲を良くする方法についてもまとめているので是非読んでみてくださいね。

【感想】夫を最強のパートナーにする方法|夫婦生活を上手く行かせる4つのコツこんにちは、こだろぐ(@kodalog)です。 夫婦生活とは、もともと他人だった男女が共に生活することです。 結婚して一緒に...

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